産前産後のエビデンス
腰痛・骨盤痛に関するエビデンス

産後の女性は尿もれや睡眠障害など多くのトラブル を抱えています。その中でも腰痛・骨盤痛は疲労と並んで最も 訴えが多く、産後 6 か月においても半数近くの女性が抱 えている症状になります。産後の腰痛・骨盤痛は 日常生活動作や QOL (生活の質)の低下に加え、近年問題となっている産 後うつにも悪影響を及ぼすと報告があります。また、産 後女性が休職を強いられる原因の 56%は腰痛が原因で あるといわれており 、社会的側面からも産後の腰痛・骨盤 痛は予防・解決すべき重要な問題であるといえます。
分娩時間が産後腰骨盤痛に与える影響 を調査した結果、分娩 2 期(子宮口全開大〜胎児が出てくるまで)時間の遷延は産後腰痛・ 骨盤痛に影響する一要因であることが明らかとなった。
尿失禁(骨盤底筋群の障害)に関するエビデンス

Wilsonらは2002年に7882人の産後女性を対象に産後最大7年まで追跡調査をし、産後5〜7年の女性で44.6%が多少の尿失禁を経験していると報告をした。この研究では、産後6年以上を経過すると、尿失禁のなかった女性の31%の女性に尿失禁が見られるようになったと報告があります。
胎児が産道を通過する段階で、骨盤底筋が 3倍にまで引伸ばされるため、分娩期の遷延は産後の骨盤底筋群の損傷の原因となることが報告されています。
出産時の骨盤の動き

①
②
分娩時ホルモン作用(リラキシン、プロゲステロン)による全身の筋・靭帯の緩みが起こり、仙骨の可動性が大きくなります。児頭が骨盤に侵入する際は、仙骨の起き上がり(①の様な動き)運動が見られます。胎児が産道を進につれて今度は、仙骨のうなずき運動(②の様な動き)が起こります。このように仙骨の可動性を増大することで、胎児がスムーズに産道を通過していきます。
分娩2期(子宮口全開大〜胎児が出てくるまでの時間)における遷延分娩の基準は、初産婦2時間以上、経産婦1時間以上と日本産科婦人科学会では定義・基準としている。分娩第二期の遷延は産後マイナートラブルに繋がりやすいと言われています。30歳を超えると仙骨の動きが硬くなり仙骨の動きに問題が起こりやすいです。骨盤の左右差があると分娩第2期への影響が考えられるため、妊娠期から早めの骨盤の機能を改善させておきましょう。
当サロンの施術の方針
近年、「骨盤矯正」が流行っていますが、骨盤の関節も腰の関節も3度とわずかです。経験豊富な整体師じゃないと過度に関節を動かしてしまい、捻挫した様な骨盤の「不安定性」を起こすケースも少なくないです。当サロンでは関節を優しく動かするモビライゼーションという施術で骨盤を整える「骨盤ケア」を推奨しており安心して施術を受けることができます。

仙腸関節の症状を呈する場合のほとんどが左右非対称性によって起こると言われています。
では「なぜ、左右非対称になるのか」これは仙骨の運動軸の変化によるものとわかってきています。
仙骨は、上半身の重心側に傾きます。傾いたことで運動軸も傾いてしまい、仙骨は左右で傾き角度が変わります。その結果寛骨(腸骨)は左右で逆方向に異なった運動を行います。

仙骨の運動軸は5本あります。(縦2本 横3本)
これらの軸を中心とした回転運動が起こります。
正常な重心であれば仙腸関節を取り囲む靭帯のテンションが高まり関節は安定します。 しかし、脊柱と股関節に協調性が失われると、左右非対称かつ連動性のない状態となり症状を呈することがが近年の研究でわかってきました。 当サロンでは、脊柱と股関節の評価もおこななった上で施術を始めていきます。